本文へスキップ
市場を変える、という選択。

フリーランスデザイナーの単価が上がらない本当の理由|スキル不足ではない

単価が上がらない主因は、スキル不足より先に、同業が多くて価格比較が起きやすい市場に居続けていることにある。この記事では、その構造の話をする。

※すでにデザインの仕事で収入を得ているフリーランスの方に向けて書いています。

デザイナースクに色見本や似た案がいくつも並ぶ様子。並べて比べやすい市場のイメージ

フリーランスでデザインの仕事をしていると、ある時期から単価が動かなくなる。

案件は取れている。納品も続けている。それでも、次の見積もりではまた「もう少しだけ」と削られる。

ぼくはそれを、あなたの腕が足りないせいだとは思っていない。

頑張るほど忙しいのに、天井だけ動かない

もっと上手くならなきゃ。営業が弱いんだ。——そう自分に言い聞かせたことは、ありませんか。

修正を重ねて納品する。相手の要望にも応える。次も頼まれる。

それでも単価の天井は、あまり動かない。

ぼく自身、独立した当初はそうだった。10万円のデザイン料のために、何日も張り付いて修正に追われていた。納品しても、次もだいたい同じ温度感の仕事が続く。忙しいのに、回収の形が変わらない。

あの頃のぼくは、足りないものを自分の中だけ探していた。

並べられた瞬間、勝負は金額に寄る

同業が多い市場では、発注側にとって「似た案を並べること」がしやすい。

並べた瞬間、差が見えにくい部分は金額で決まる。

あなたがどれだけ丁寧に作っても、最終比較の土俵が「何円か」になっているなら、努力の方向と結果がズレる。頑張るほど忙しくて、単価だけが置いていかれる。その感覚は、個人の能力不足というより、比較が起きやすい場所に居続けているサインだと思う。

もっと言えば、依頼が「デザインだけ」のままなら、自分が動いた分しか収入にならない売り方が固定されやすい。忙しいのに先が増えない理由は、そこにもある。

ぼくはそれを「構造のミスマッチ」と呼んでいる。

責められるべきは、あなたではない。戦っている場所の設計の話だ。

磨く以外の選択肢がある

スキルを磨くこと自体は、悪いことじゃない。

ただ、磨いただけでは抜けにくい天井がある。同業が多い市場では、上手い人が増えても、比較の構造そのものは残りやすいからだ。

足りないのは、さらに別の技術を積み上げることだけではないこともある。

すでに持っている力を、競合が薄い市場へ持ち込むこと。戦う場所が変わると、自分が動いた分しか収入にならない売り方から、先の形が変わる余地もある。

ぼくが看板の仕事で見てきた景色は、そこに近い。

看板の現場で、ぼくが先に気づいたこと

看板の仕事でも、見た目を整える力は必要だ。

そのうえで、サイズ、素材、視認距離、法規、施工とのつなぎ方など、現場固有の判断が入る。画面の中だけで完結しない。

この領域に、デザインから一貫して入れる人が少ない。

結果として、発注側は「何社も並べて値切る」より、「相談できる専門家に任せる」動きになりやすい場面がある。

独立後、ぼくが初めて看板案件をきちんと請けたとき、制作から施工までまとめて担い、回収の形がそれまでのデザイン単体の仕事と違うことに体で気づいた。施工そのものは職人に任せ、自分はデザインとディレクションに集中できた。

スキルを捨てたわけではない。活用する場所自体を変えただけだ。

「看板なんて作ったことない」でも、中身は近い

看板と聞くと、大掛かりな設備や在庫が要るように聞こえるかもしれない。

ぼくが見てきたデザイナーの入り方の中心は、そこではない。

やるのはデザインとディレクション。施工は職人連携。

日々使っているIllustratorやPhotoshopの力が、そのまま武器になる。変わるのは、納品物がデータだけでなく街に立つものになることと、現場との会話が増えることだ。

手順の全部を、この記事では書かない。

先に必要なのは、「自分のスキルが使える土俵がある」という事実を、冷静に見ることだと思う。

ビル前に並ぶ袖看板・誘導看板の施工例。デザインが街に残る現場のイメージ

この話が役に立つ人/今は向かない人

役に立つと思う人

  • フリーランスとして、すでにデザインで収入がある
  • IllustratorやPhotoshopを、自分の手で動かせる
  • 収入の柱を増やす意志がある

今は向かない人

  • 会社の看板で仕事をしている段階の方——独立後に、また読みに来てください
  • これからデザインを学ぶ段階の方
  • 「いつか何か」の情報収集だけの方——この先は具体的すぎるかもしれない

当てはまるかどうかは、あなたが決めてほしい。ぼくから無理に引っ張る話ではない。

判断材料だけ、先に置いておく

単価の頭打ちが「自分のせいだけ」ではないと分かったとき、次に残るのは判断だ。

自分の地域で成立するのか。今のスキルのままでいけるのか。あなたに合うか。

その判断材料として、ぼくは3日間限定で見られる無料動画を用意している。売り込みのための登録ではない。判断したい人だけ、受け取ってほしい。

詳しい話の入口は、本編にまとめている。

本編で、判断材料の入口を見る

動画は本編からLINE登録後、3日間視聴できます。「あなたに合うか」を判断するための動画です。